【徹底分析】WiiUは失敗したのにニンテンドースイッチがヒットした5つの理由
ニンテンドースイッチの勢いが止まりません!大人気ですね!
でもなぜ、こんなに人気なのかご存知でしょうか?
今回はニンテンドースイッチが成功して、いまだに大人気となった理由について、どこよりも詳しく分析、解説してみたいと思います。
最初に結論をお伝えしておくと
ニンテンドースイッチが成功しした理由は、1つではなく、これからお話しする5つのうち、複数が複合的に絡み合った結果、人気となりました。
この点について詳しくお話ししていきますね。
今回の目次はこちら
【WiiUは失敗したのにニンテンドースイッチがヒットした5つの理由】 ・ニンテンドースイッチはニンテンドー3DSの携帯ゲーム市場を獲得したから ・スマホゲームアプリの勢いが低下したから ・ニンテンドースイッチはゲームの面白さに再注目したから ・ニンテンドースイッチでしか遊べないゲームが多いから ・父親世代(ファミコン世代)を取り込めたから |
ニンテンドースイッチはニンテンドー3DSの携帯ゲーム市場を獲得したから
これまで家庭用ゲーム機といえば
・プレイステーション3とPSP(プレイステーションポータブル)
・プレイステーション4とPSVITA(プレイステーションヴィータ)
・WiiとニンテンドーDS
・WiiUとニンテンドー3DS
といったように、
テレビにつなげる据え置き型ゲーム機と
外出先で遊べる携帯ゲーム機の2機種を任天堂、ソニーともに並行発売してきました。
しかし2013年頃からスマホゲームブームが巻き起こり、同年には「パズル&ドラゴンズ(パズドラ)」、2015年には「モンスターストライク(モンスト)」の登場によって
3DS、PSVITAといった家庭用の携帯ゲーム機は居場所を奪われてしまいました。
ちょっとだけ思い出してみてください
かつては電車の中で、子供だけでなく社会人までもがニンテンドーDSやPSPなど家庭用の携帯ゲーム機を遊んでいる姿を日常的に見かけることができましたが、
いまはそのような光景はまったく見なくなりました。
その代わりにスマホゲームを大人も子供もみんな遊んでいると思います。
結果的にPSVITA、ニンテンドー3DSは後継機種が発売されることなく、生産終了となってしまいました。
そこで、家庭用ゲーム業界は
PS4、WiiUといった据え置きゲーム機だけが残ってしまったわけですが、スマホゲームに取られたからといっても、PSVITA、3DSを遊んでいるファンはまだ存在していました。
そこに登場したのが
家庭用ゲーム機としてテレビにも繋げられるし、外でも遊べる携帯ゲーム機としての機能を持ったニンテンドースイッチでした。
この考えからすると
ニンテンドースイッチが人気となった第一の理由、原因は
ニンテンドースイッチが新しい市場を開拓したのではなく
スマホゲームによって市場を奪われながらも、なんとか生き残っていたPSVITA、3DSといった家庭用の携帯ゲーム機市場をまるごと囲いんだから |
ということになります。
つまり、残っている市場を全部かき集めることに成功したというわけです。
スマホゲームアプリの勢いが低下したから
続いて第二の理由を明らかにして行きましょう。
第二の理由は非常にシンプルです。
2013年に登場した「パズル&ドラゴンズ(パズドラ)」や2015年に登場した「モンスターストライク(モンスト)」を代表としたスマホゲームの勢いが一旦落ち着いたから |
2013年から2015年にかけて、スマホゲームの勢いは市場を席巻していました。この勢いは2018年あたりまでは、まだ持続して、続々と新しいゲームが登場して、大きな売上を獲得してきました。
しかし2019年に入ると明らかにスマホゲームの勢いが低下し
・新しいスマホゲームが売れなくなり
・スマホゲーム事業を中心とする大手スマホゲーム会社は赤字になりました
この原因は非常にシンプルでして、以下に集約されます
・スマホゲームに飽きたから
・なぜなら、スマホゲームには「ゲーム」としての遊びが薄く ・課金を楽しむサービスであることに気づき始めたから |
もっと簡単に表現するなら
「スマホゲームがゲームじゃないことに気づきはじめたし、ニンテンドースイッチが提供するものが本物のゲームだと再認識したから」
という点にあります。
ここはスマホゲーム会社も危機感を持っており、今後、ニンテンドースイッチに迫る開発予算をかけて、ゲームとしての面白さを実現したスマホゲームを続々配信されていくことが予測されます。
ただし、結果的にはスマホゲームが「課金ガチャ」に依存しているゆえに
課金に依存せず、パッケージ購入だけで楽しませる、ニンテンドースイッチのような家庭用ゲームには勝てない時代がしばらく続くと推測されます。
つまり、
スマホゲーム業界が、いままで売上の中心に考えていた「課金ガチャ」を自ら捨てない限り、ゲームとしての面白さは作れない
でも、「課金ガチャ」を捨てるとスマホゲーム会社は事業として成立できない |
という底なし沼にはまっており、どうしようにもない状態ともいえます。
よって、まだしばらくはスマホゲームは下がり続けると思われ、ニンテンドースイッチの人気は継続すると思われます。
ニンテンドースイッチはゲームの面白さに再注目したから
Nintendo Switch 本体(バッテリー持続時間が長くなったモデル)
スマホゲームと違い
一方でニンテンドースイッチがやっていることはファミコン時代から全くかわらない「純粋なゲームとしての面白さの追求」です。
テクノロジーの発達によってファミコン時代と比べると、グラフィックやゲームの深さは全く別物といえるほどにニンテンドースイッチは進化していますが
ファミコン時代から全く変わらないものがあるからです。
例えばこんな感じ
「バトルする」→「負ける」→「なぜ負けたのか考えて再度チャレンジする」→「また負ける」→「もう一度チャレンジする」→「ゲームが上手くなる」→「敵を倒せる」
つまり、ゲームを楽しむ上での基本的なプロセスが存在するからです。
これはタップしてパラメータを成長させるだけのスマホゲームには無いゲームの本質的な面白さです。
スマホゲームの衰退により、「基本的なゲームの面白さ」が再評価されたのが3つ目の原因です。
そして、それを支えているのが、ニンテンドースイッチがスマホゲームと比べて絶対的に異なる部分
スマホゲームでは現時点で絶対に実現できない物理的なコントローラーによるゲームの楽しみ方 |
がニンテンドースイッチには存在するという点は非常に大きいです。
スマホゲームが大人気となっても、任天堂は十字キーとボタンから構成された「コントローラー」をずっと守り続けてきました。
物理的コントローラーには
ゲームの面白さの大部分を占める「操作する、動かす体験」ができます。
ニンテンドースイッチでしか遊べないゲームが多いから
最近はPS4、PCなど、複数のプラットフォームで遊べるゲームも増えてきました。
これはゲームファンとしては特定のゲーム機(プラットフォーム)に依存せず楽しめますので、嬉しいことなのですが、そのゲーム機をあえて選ぶ必要性が低下してしまった、というのはあります。
一方で任天堂はニンテンドースイッチを開発、販売するハードメーカーですが、
同時にマリオやゼルダの伝説を開発する優秀なソフトメーカーでもあります。
そして、マリオやゼルダはPS4やPCでは遊ぶことがでいません。
つまりニンテンドースイッチが成功した第四の理由は
マリオ、スマブラ、ゼルダの伝説など、ニンテンドースイッチ(任天堂ハード)でしか遊べないゲーム作品がたくさんあるから |
という点が挙げられます。
最近はスマホゲームでもマリオは配信されていますが、それは本家のマリオとはゲーム性が全然異なります。
みんなが遊びたいのは本家のマリオですが、長い歴史の中でも、任天堂のゲームは、任天堂のゲーム機でしか発売されてきませんでした。
それはスマホゲームアプリの事例を除き、いまも変わらないのですが
「ゼルダの伝説ブレスオブザワイルド」が面白そう ↓ でもニンテンドースイッチじゃないと遊べないよ ↓ ならばニンテンドースイッチを購入しよう |
といった流れは、未だに変わらないですし
任天堂ハードでしか遊べないゲームソフトが任天堂には多数あるから
ニンテンドースイッチを選ぶ
というのが大きな成功要因になっています。
父親世代(ファミコン世代)を取り込めたから
最後に第五の理由としてあげられるのが
ニンテンドースイッチ購入に対して絶大な力を持つ父親世代(ファミコン世代)をニンテンドースイッチはかつての任天堂ハード以上に取り込めたから |
ニンテンドースイッチは年末年始などのボーナス、クリスマス、お年玉シーズンが最も売れます。なぜなら、
・ニンテンドースイッチの購入に対してお金を払うのは大人であり
・ニンテンドースイッチを欲しがるのは大人と子供であり
・大人は子供にニンテンドースイッチをプレゼントすると喜ばれる
という図式が存在するためです。
ただし、従来の任天堂ハードと大きく異なる部分がニンテンドースイッチにはありました。
それは、ただ子供が欲しがるからプレゼントするだけでなく
大人世代もも遊びたくなるゲームラインナップをニンテンドースイッチでは揃えられたから。
プレゼントとしてだけでなく、
大人が自分が遊ぶゲーム機として購入意欲が高まったというのが原因です。
その中でもPS4や3DSで先行発売された「ドラゴンクエスト11完全版」がニンテンドースイッチで発売されたことも、ニンテンドースイッチ本体人気に拍車をかけましたが
ニンテンドースイッチオンラインなら毎月定額料金を支払うことで、ファミコンゲームが遊び放題になるなど、ファミコン世代にあたるいま40代の父親世代の興味を惹くことができた点も見過ごせません。
【追記】あつまれどうぶつの森で女性ユーザーを獲得できたから
あつまれどうぶつの森が発売初動で1000万本を超え、ニンテンドースイッチでは過去最高のヒットになりました。
このヒットを支えているのは「女性ファン」と言われており、ニンテンドースイッチがニンテンドーDS時代以上に女性ファンによって遊ばれているゲーム機にったわけです。
まとめ
ニンテンドースイッチはテレビ接続機能を削除して、価格を大幅値下げした「ニンテンドースイッチライト」という携帯専用ゲーム機を投入したことで、
ますますPSVITA、3DSで遊んでいた携帯専用ゲーム機ファンや、スマホゲームをプレイしていた層まで取り込みつつあります。
ニンテンドースイッチライトの発売によって、さらにニンテンドースイッチファンの裾野が広がったことは明らかでしょう。
携帯ゲーム専用機としてだけでなく、1万円という価格の値下げ効果は、市場拡大において強力な武器になるためです。
よって、ニンテンドースイッチの勢いはまだまだ止まることなく、売れ続けるでしょう。
というわけで、今回、ニンテンドースイッチが人気、成功した5つの理由についてお話ししてきました。
どれかひとつが効いたからヒットした、というわけではなく
5つのうち複数の要素が絡み合ってヒットした、というのが成功した原因だと考えています。みなさんはどう思われますか?
最後までお付き合いいただきありがとうございました。
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